【FROSIO表面処理検査員・雨漏り診断士・二級施工管理技士】が管理監修を行なう店
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はじめに
雨漏り診断士の片山です。
雨漏りというと、屋根から雨水が入る現象を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし実際の建物では、屋根だけでなく、外壁、窓まわり、シーリング、防水層、笠木、取り合い部分など、さまざまな場所が雨水の浸入口になる可能性があります。
さらに難しいのは、雨水が入った場所と、室内に症状が現れる場所が同じとは限らないことです。
建物内部へ入った雨水は、下地や柱、梁、防水層などを伝い、浸入口から離れた場所に雨染みや漏水として現れることがあります。
そのため雨漏り修繕では、濡れている場所だけを見るのではなく、「どこから入り、どこを通り、どこへ出てきたのか」という雨水の動きを考えることが重要です。
このページでは、住宅リフォームや改修工事を行ううえで知っておきたい雨漏りの考え方を、実際の現場経験をもとに解説します。
下記の図をご覧ください。
住宅リフォーム後の不具合には、はがれ、雨漏り、性能不足、ひび割れなど、さまざまな症状があります。
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターが公表した「住宅相談統計年報2025」では、リフォーム相談のうち、不具合が生じている戸建住宅3,314件について不具合事象を集計しています。
その中で**「雨漏り」は549件・16.6%**となっており、「はがれ」に次いで多い不具合事象として示されています。
また、雨漏りが多くみられる部位として**「屋根・外壁」**が挙げられています。
出典:公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅相談統計年報2025」(2024年度実績)表1-10
「住宅相談統計年報2025」(2024年度実績)では、リフォーム相談のうち不具合が生じている戸建住宅3,314件の中で、「雨漏り」は549件(16.6%)確認されています。
雨漏りが難しい理由の一つは、雨水が浸入した場所と、実際に室内へ症状が現れる場所が同じとは限らないことです。
屋根や外壁、窓まわり、笠木、シーリングなどから入った雨水が、建物内部の下地や構造部分を伝い、離れた場所に雨染みや漏水として現れることがあります。
そのため、雨漏り修繕で重要なのは、濡れている場所だけを塞ぐことではありません。
「どこから雨水が入り、どこを通って、なぜこの場所に現れたのか」を考え、原因を確認してから修繕方法を決めることが重要です。
また、住宅リフォームでは、工事そのものが新たな雨水の浸入口をつくらないようにする視点も欠かせません。
次から、実際の建物で雨漏りにつながる代表的な事例を見ていきます。
雨漏りや建物の不具合は、必ずしも一つの原因だけで発生するものではありません。
実際の現場では、次のような要因が重なって不具合につながることがあります。
1.建物の構造や雨水の流れに対する理解不足
2.下地処理や防水処理など、完成後には見えなくなる工程の不足
3.既存の劣化や不具合を十分に確認しないまま行われる改修工事
特に住宅リフォームでは、既存建物の状態が一棟ごとに異なります。
同じ材料、同じ工法を使えばすべての建物で同じ結果になるわけではありません。
外壁・屋根・防水層・シーリング・開口部などの状態を確認し、その建物で雨水がどのように流れるのかを考えて工事することが重要です。
また、完成すると見えなくなる下地処理や防水処理は、仕上がりの美しさだけでは判断できません。
だからこそ株式会社眞愛では、雨漏り修繕や改修工事を行う際、表面の症状だけを見るのではなく、原因・雨水の経路・下地の状態を確認したうえで施工方法を検討することを大切にしています。
次から、実際の建物で確認された事例をもとに、雨漏りにつながる原因を見ていきます。
ここからは、株式会社眞愛が実際の現場で確認してきた雨漏り・漏水事例をご紹介します。
室内に現れた症状だけでは分からない、雨水の浸入口や建物内部での水の動きに注目してご覧ください。
室内例:壁紙が剥がれるほどの雨漏り
室内例:腐食にまで至ったフローリング
室内側に壁紙の剥がれや床材の腐食が確認された事例です。
調査を進めると、外壁の開口部周辺から雨水が浸入していたと考えられる状態が確認されました。
雨漏りは、室内に症状が現れた場所の真裏から雨水が入っているとは限りません。建物内部を伝って別の場所に症状が現れることもあります。
また、雨水の浸入が長期間続けば、表面の壁紙や床材だけでなく、壁内部の下地や木部まで腐食することがあります。
このような場合、表面だけを補修するのではなく、雨水の浸入口を確認し、内部の劣化状態まで把握したうえで修繕することが重要です。
室内例:天井に染み出た雨水
ベランダ天井例:雨水浸入を放置した結果、崩落したコンクリート
屋根側から浸入した雨水によって、室内天井に雨染みが現れた事例です。
雨水の経路を確認すると、表面に見えている天井の染みだけではなく、その上部で建材の劣化が進行している状態も確認されました。
雨漏りを長期間放置すると、木部の腐食だけでなく、使用されている建材によっては鉄部の腐食やコンクリートなどの劣化につながることがあります。
室内に見える雨染みは、建物内部で起きている不具合の一部分にすぎない場合があります。
そのため、雨染みだけを直すのではなく、その上で何が起きているのかを確認することが重要です。
室内例:上階浴室配管からの漏水
室内例:多湿環境下における酸化鉄の発錆。壁紙を剥がしている最中
建物内部で発生する漏水は、雨水だけが原因とは限りません。
給水・給湯管、排水管、浴室などの設備から水が漏れ、天井や壁に症状が現れる場合もあります。
雨漏りなのか、設備配管からの漏水なのかによって、調査方法も修繕方法も異なります。
そのため、最初から「雨漏り」と決めつけるのではなく、水が発生する条件や場所、建物内部の状態を確認しながら原因を絞り込むことが重要です。
漏水調査で大切にしている基本的な考え方として、雨水や漏水の経路を考える際には、水の性質と建物の構造の両方を見る必要があります。
水は基本的には重力によって低い方向へ移動しますが、建物内部では部材の重なりや隙間、毛細管現象、風圧などの影響によって、単純に真下へ流れるとは限りません。
さらに、水分が長期間建物内部に残れば、木部の腐食、金属部分の腐食、建材の劣化などにつながる場合があります。
だからこそ雨漏り調査では、目の前の雨染みだけを見るのではなく、水がどこから入り、どの経路を通って現在の場所へ到達したのかを考えることが重要です。
株式会社眞愛では、こうした考え方をもとに、必要に応じて散水調査や赤外線調査などを組み合わせながら原因を確認しています。
壁内漏水とは、外壁の内側など、普段は目で確認できない場所へ雨水が浸入している状態です。
厄介なのは、室内に雨染みや水滴が現れないまま、壁の内部だけで劣化が進行する場合があることです。
外から見ても大きな異常がなく、室内にも症状が出ていなければ、建物の所有者が気付くことは容易ではありません。
次の写真は、実際に外壁を確認し、解体を進めたことで内部の腐食が判明した事例です。
▲一見すると大きな異常が分かりにくい外壁
▲外壁表面の剥離が確認された部分
横から見た状況
一見すると外壁表面の劣化だけにも見えますが、確認を進めると、内部で雨水による影響が進行している状態が確認されました。
表面に現れている症状は、内部で起きている劣化の一部分にすぎない場合があります。
▲防水紙はもとより合板そのものが腐食しており、なおかつ虫害が進行している
▲外壁を解体して確認された内部木部の腐食
▲解体を進めると、腐食が周囲の木部まで広がっていました
この事例では、外壁を解体して初めて、建物内部の木部に広範囲な腐食が進行していることが確認できました。
壁内漏水の怖さは、室内に雨漏りの症状が現れず、外から見ても分かりにくいまま、内部で劣化が進行することがある点です。
表面の塗装やシーリングだけを補修しても、すでに内部へ雨水が入り込んでいる場合には、根本的な解決にならないことがあります。
そのため、外壁の剥離や膨れ、シーリングの異常、開口部周辺の劣化などが確認された場合には、表面だけで判断せず、「なぜこの症状が起きているのか」まで考えることが重要です。
株式会社眞愛では、雨漏り調査・修繕において、雨水の浸入口だけでなく、その経路や内部への影響まで考え、必要な修繕方法を検討しています。
雨漏りは、突き止めて止める。
見えない場所で進行する壁内漏水だからこそ、原因を確認することが建物を長く守る第一歩だと考えています。
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