【FROSIO表面処理検査員・雨漏り診断士・一級塗装技能士】が管理監修を行なう店
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このページでは乾式洋瓦の塗装について解説していきたいと思います。
乾式洋瓦は通称モニエル瓦と呼ばれています。
乾式、と言われているのは水分量が少ないセメント質のものを特殊な工法により成型し、着色後厚めにクリヤーを塗布したものです。
乾式があれば、湿式瓦もあります。
ところで、このモニエル瓦ですが塗装時の失敗例が多いことでも知られています。
モニエル瓦は製造過程で着色するのですが、この色素成分が実にやっかいなのです。水で湿ると急にドロドロになります。
この粘質がセメント質の瓦本体を守っているのですが、なぜか塗料の密着が非常に悪いのです。
スラリー層というのですが、これを落とせる限り落とすことが塗装の寿命を延ばせるただ一つの手段になります。
普通の屋根と同じような材料・工法で塗り替え工事を行うとすぐに塗膜剥離を起こします。
せっかく塗ったのに剥がれてきてしまっては目も当てられません。
最も大事なことは徹底的に洗い落とし、研磨に時間をかけ、再び洗浄をする事が最善策といえます。
そのうえで最適な塗料を用いて施工すれば、まず防ぐことができます。
弊社のモニエル瓦塗装の流れを説明していきます。
乾式洋瓦の、塗装の流れ
1 釘頭補強
防水処理として釘が入っていない・甘いなどの 場所を特定し打ち直しなどを行います。
2 プライマー塗布後、シーリング補修
写真はプライマーを塗った後になります。
真ん中の突起箇所がシーリング、その周りが 湿っているように見えるのがプライマーです。
3 水洗い
徹底的に洗います。モニエル瓦は洗浄時ドロドロの水が出ますので、近隣に飛ばさないためにも ブルーシートで覆うことをお勧めします。
4 洗浄後研磨
高圧洗浄で落としきれなかったスラリー層を
今度は道具を用いて落とします。手作業です。
ここで注意事項 モニエル瓦の洗浄時、着色された汚水が大量に出ます。
この水の処理はモニエル瓦に慣れた業者にやってもらってください。
5 水洗い(二回目)
まだ落ちきっていないので再び洗浄します。 念入りに掛け続けます。(職人もブルーシートも ずいぶんと汚水で染まっています。 着色水が出なくなるまで洗います)
ここで注意事項 研磨・水洗いを行った後のモニエル瓦は本当に傷んでます。
素地がむき出しの、人間で言えば大ケガをしているようなもの。素地の中に水分を含んでいるので
数日間は塗装間隔を開けましょう。塗膜剥離防止のため。(また、雨が降っても順延しましょう)
6 屋根の下塗り(シーラー)
この工程は最適な材料のみしか使えません。
剥がした瓦の素地がいくらでもシーラーを 吸い込み続けます。いかに含浸させるかが 明暗を分けます。 一回だけではいけません。吸い込みが激しい 部分には二回でも三回でも塗ってあげます。
7 屋根の中塗り
ようやく先が見えてきました。
8 屋根の上塗り
上塗りを行うことでツヤ感が出てきます。
9 施工完了
以上が乾式洋瓦(モニエル瓦)の塗装の流れでした。
ちなみに、上記画像の現場施工時ですが屋根の洗浄だけでも延べ6名かかりました。
(シート養生、汚水処理など)
なお、モニエル瓦の防水成分であるスラリー層の塗膜密着相性を考慮すると、冬季などの施工は避けたほうが良いと私は感じます。
※令和元年度より、しんあいペイントでは『モニエル瓦等のスラリー層を要する瓦の塗装』の取り扱いを休止しました。
以下、施工方法や施工時における注意点を記載しております。↓ ↓ ↓ ↓
足場
水洗い
養生〜マスキング〜
屋根塗装
外壁塗装
基礎部分
シーリングについて
付帯部
内装
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