【FROSIO表面処理検査員・雨漏り診断士・二級施工管理技士】が管理監修を行なう店

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一見しただけでは分からない『手抜き工事の弊害』

建物の不具合には、完成した状態を一見しただけでは分からないものがあります。
塗膜の膨れ、防水層内部への雨水の浸入、外壁や軒天の隙間、シーリングの裏側、屋根への不適切な固定など、その場では小さな問題に見えても、年月が経過してから雨漏りや腐食などの症状として現れることがあります。

このページでは、株式会社眞愛が実際の現場で確認してきた施工不良や建物の不具合を、写真とともに紹介しています。
大切なのは、単に「前の業者が悪かった」と判断することではありません。

なぜ不具合が起きたのか。
雨水がどこから入り、どこへ流れたのか。
再発させないためには、どのような修繕が必要なのか。

完成すると見えなくなる部分だからこそ、原因を考えて修繕することが重要だと株式会社眞愛では考えています。

某所 ブロック塀の悪い例.jpg

▲予備知識もなく塗装したであろう悪い例

施工不良その1 フクレの中から・・・

外壁や屋根などの塗装面に「膨れ」が発生していることがあります。

膨れている部分だけを見ると、塗料そのものに問題があるように見える場合がありますが、実際には下地の状態や水分、以前の施工方法など、さまざまな要因が関係していることがあります。

そのため、膨れた塗膜をただ剥がして上から塗り直すだけでは、同じような症状を繰り返す可能性があります。

大切なのは、

「なぜ、ここが膨れたのか」

を確認することです。

外構 フクレ 63.jpg

▲塗膜にフクレが目立つ、外構のようす

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▲剥がし始めた旧塗膜の中に『根』が生えている

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▲色々な所に隠れ根あり

 

旧塗膜を剥がして確認すると、塗膜の内部から植物の根が確認されました。

表面から見ただけでは分かりませんでしたが、塗膜の裏側には植物が生育できる状態が残っていたことになります。
このような状態になった原因を、写真だけで一つに断定することはできません。
既存塗膜や下地の状態、汚れや付着物の除去、下地処理、使用された材料や施工方法など、複数の要因を確認する必要があります。

重要なのは、膨れた部分だけを剥がして塗り直すことではなく、塗膜の下で何が起きているのかを確認したうえで下地を整えることです。
塗装工事は、完成すると下地処理の状態を見ることができません。

だからこそ株式会社眞愛では、仕上がりの見た目だけではなく、完成後に見えなくなる工程を大切にしています。

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▲根および死膜撤去後、下地強化〜モルタル補修

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▲乾燥・硬化〜肌合わせ(ここまでが下地処理)

膨れを確認した後、劣化した塗膜や根などを除去し、下地の状態に応じて補修・下地強化・肌合わせなどを行います。
こうした下地処理を行ったうえで、初めて仕上げの塗装工程へ進みます。
完成後には、この下地処理の多くは見えなくなります。

しかし、塗装の耐久性や不具合の再発防止を考えるうえで、仕上げる前にどこまで原因を確認し、下地を整えたかは非常に重要です。
株式会社眞愛では、見た目をきれいにするだけではなく、完成すると見えなくなる工程を大切にしています。

施工不良その2 水をため込んだ防水層

防水工事は、建物内部への雨水の浸入を防ぐための重要な工事です。

しかし、防水層はただ水を通さなければよいというものではありません。
どこから水が入り、どこへ流れ、どこから排出されるのか。
建物の納まりや雨水の流れを考えずに施工すると、本来は建物を守るための防水層が、内部に入った水を逃げにくくしてしまう場合があります。

この事例では、一見すると大きな異常がないベランダ防水でしたが、確認を進めると防水層の内部に水が溜まっている状態が分かりました。

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▲工事途中の養生テープを貼ったベランダ防水

画像ピンク色のものは養生用のガムテープ(上の外壁を塗装するためのマスキング)、塗り替え工事のワンシーンです。
一見すると大きな異常はありませんでしたが、立ち上がり部分に違和感を覚えました。

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▲立ち上がり部分を押すと、内部に空間があるような感触が確認された

ベランダ床から外壁へ立ち上がる防水部分を確認したところ、押した際の感触に違和感がありました。
防水層の表面だけを見ると大きな異常は確認できませんでしたが、触れて確認すると、内部に空間があるような感触がありました。

見た目だけでは分からない異常が、触診によって確認できた事例です。

立ち上がり 貯水2.jpg

▲防水層に切り込みを入れ、内部に溜まった水の状態を確認

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▲防水層に切り込みを入れると、内部から溜まっていた液体が確認されました

防水層に切り込みを入れて内部を確認すると、溜まっていた液体が排出されました。

表面から見ただけでは分からない状態でしたが、防水層の内部に水分が入り込み、外へ抜けにくい状態になっていたことが確認できました。
防水は「水を通さないこと」が重要ですが、何らかの原因で防水層の内部へ水が入った場合、その水がどこへ流れ、どのように排出されるのかという視点も重要です。

この現場では、内部の状態を確認したうえで、そのまま上から防水材を重ねるのではなく、既存の防水層を撤去して下地の状態を確認することにしました。

立ち上がり貯水4.jpg

▲既存防水層を撤去し、内部の状態を確認

既存の防水層を撤去すると、その裏側から旧壁面が確認されました。
現場の状態から、防水床の改修時に立ち上がり部分の納まりが変更されていた可能性が考えられます。

また、防水の立ち上がり部分と外壁との境界も確認しました。
このような取り合い部分は、雨水の浸入口になり得るため、表面の防水層だけではなく、外壁との接続部分やその内部がどのような納まりになっているかを確認することが重要です。
防水工事では「水を通さない」だけでなく、万一水が入り込んだ場合に、どこへ流れ、どこから排出されるのかまで考える必要があります。

今回の事例は、表面だけを見ていたのでは分からなかった不具合を、目視・触診から確認し、防水層内部の状態まで調べた事例です。

完成すると見えなくなる部分だからこそ、原因を確認してから修繕する。
株式会社眞愛では、雨漏りや防水の不具合について、見えている症状だけで判断せず、雨水の浸入口や経路、下地の状態まで考えて修繕方法を検討することを大切にしています。

施工不良その3 雨水の引き込み口

建物の軒先には「軒天(のきてん)」と呼ばれる部分があります。

軒天は建物の上部にあるため、地上から見上げただけでは、細かな隙間や劣化の状態まで確認しにくい部分です。
一見すると問題がないように見えても、外壁や軒天との取り合い部分などに小さな隙間があると、雨の降り方や風向きによって雨水の浸入口となる場合があります。
この事例では、軒天周辺を詳しく確認していくことで、地上からでは気付きにくい部分に、雨水の浸入につながる箇所が確認されました。

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▲建物の軒先にある「軒天(のきてん)」

一見すると、大きな異常がないように見える軒天です。

しかし雨漏りの原因を調べる場合は、表面の状態だけではなく、軒天と外壁との取り合いや、小さな隙間、雨水が伝わる可能性のある部分まで確認していくことが重要です。

特に雨水は、わずかな隙間から入り込み、建物内部を伝って離れた場所に症状を現すことがあります。

O様邸 軒天すき間 施工前.jpg

▲妻側と平側の軒天が交わる部分。雨水の浸入口となり得る箇所

この部分は、妻側と平側の軒天が交わる取り合い部分です。
地上から見上げただけでは異常に気付きにくく、一見すると問題がないように見える場所です。

しかし、こうした部材同士が接する部分や取り合い部分は、わずかな隙間でも雨水の浸入口となることがあります。
雨漏り調査では、室内に現れた雨染みだけを見るのではなく、建物外部のどこから雨水が入り込む可能性があるのかを確認していくことが重要です。

それでは、この部分を至近距離から確認してみます。

O様邸 軒天すき間 アップ.jpg

▲取り合い部分を至近距離で確認すると、縦方向に隙間が確認できます

至近距離で確認すると、取り合い部分に亀裂・隙間が確認できます。

この部分を確認したところ、新築時から存在していたと考えられる隙間が、長期間そのままになっていた状態でした。
建物の外壁や軒天には、風を伴った雨がさまざまな方向から当たります。そのため、このような小さな隙間であっても、雨水の浸入口となる可能性があります。

特に注意したいのは、表面に現れている隙間だけではありません。
そこから入った雨水が壁や軒天の内部へ回り込み、別の場所へ移動することで、実際に雨漏りとして現れる場所と、雨水が入った場所が離れることがあります。

そのため雨漏り修繕では、見えている隙間を塞ぐだけではなく、雨水がどこから入り、どこへ流れる可能性があるのかを考えることが重要です。

今回は、この隙間から雨水が入り込む可能性を考え、適切に塞ぐ処置を行いました。

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▲雨水の浸入口となる可能性がある隙間を処置した状態

隙間を塞ぐ場合も、ただ表面にシーリング材を付ければよいとは限りません。
亀裂や隙間の状態、周囲の下地、雨水の流れ方などを確認し、その場所に適した方法で処置することが重要です。

また、建物には雨水を排出するために必要な隙間もあります。そのため、隙間を見つけたからといって、すべてを塞げばよいわけではありません。
「この隙間は塞ぐべきなのか、それとも水を逃がすために必要なのか」
ここを見極めることも、雨漏り修繕では重要です。

今回の事例のように、地上から見ただけでは分かりにくい小さな隙間が、雨水の浸入口となる可能性があります。
株式会社眞愛では、見えている雨漏り箇所だけを塞ぐのではなく、建物全体の納まりや雨水の流れを確認しながら、原因となる可能性のある箇所を調べていきます。

雨漏りは、突き止めて止める。
小さな隙間だからこそ見落とさず、原因を確認したうえで適切に処置することが大切です。

施工不良その4 一次防水の劣化時、壁内を荒らす『引き込み役』

外装にサイディングボードを用いた住宅。

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▲サイディング外壁の住宅。目地や取り合い部分にはシーリングが施工されています

サイディング外壁は、多くの住宅で使用されている外壁材です。
サイディング同士の目地や、窓まわり・部材との取り合い部分には、一般的にシーリングが施工されています。
外壁表面には雨水から建物を守る役割がありますが、外壁だけですべての雨水を完全に防いでいるわけではありません。

建物は、外壁などの表面で雨水の浸入を防ぐ一次防水と、その内側にある防水紙などで建物内部への浸入を防ぐ二次防水によって守られています。
そのため、シーリングの劣化や外壁の亀裂などから雨水が入り込んでも、すぐに室内へ雨漏りとして現れるとは限りません。

一方で、表面に症状が出ないまま内部へ雨水が回り込み、長期間気付かないケースもあります。
ここから紹介する事例は、一次防水を越えて入った雨水が、壁の内部でどのような影響を与える可能性があるのかを確認したものです。

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▲外壁目地のシーリングに劣化が確認された状態

外壁を確認すると、目地のシーリングに劣化が見られました。
シーリングが切れたり剥離したりすると、そこから雨水が外壁の内側へ入り込む可能性があります。

ただし、今回注目したいのはシーリングの劣化そのものだけではありません。
一次防水を越えて入り込んだ雨水が、その先でどのような経路を通るのか。
外壁内部を確認していくと、雨水をさらに内部へ引き込む原因となり得る箇所が確認されました。

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▲劣化した既存シーリングを撤去し、目地内部を確認

劣化した既存シーリングを撤去し、目地の内部を確認していきます。
シーリングを撤去すると、表面からは見えなかった目地内部の状態を確認することができます。

今回の現場では、この先を確認したところ、本来注意すべき別の部材が目地内部に現れました。
これが、今回のタイトルにある雨水の「引き込み役」につながっていきます。

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▲外壁目地の途中に木質部が露出している状態

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▲矢印部分に木質部が露出。雨水が内部へ回り込む経路となる可能性があります

既存シーリングを撤去して目地内部を確認すると、一部に木質部が露出している箇所が確認されました。

通常は、外壁目地の内部にハットジョイナーなどの部材が納められ、シーリングを適切に施工できる構造になっています。
しかし、この箇所では目地の途中に木質部が露出しており、一次防水であるシーリングが劣化した場合、入り込んだ雨水が木質部へ接触しやすい状態になっていました。
木材は水分を吸収するため、このような部分に繰り返し雨水が接触すると、水分を壁内部へ引き込む経路となる可能性があります。

つまり今回確認された**「引き込み役」**とは、目地内部に露出していたこの木質部です。
表面から見ているだけでは分からない部分ですが、シーリングを撤去して初めて確認できた不具合でした。
雨漏りや外壁からの雨水浸入を考える際には、表面のシーリングだけではなく、その奥がどのような構造になっているのかまで確認することが重要です。

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▲目地内部の状態を確認し、雨水の浸入を抑えるための補修を施工

今回のように目地内部の納まりに問題が確認された場合、単にシーリング材で表面を塞ぐだけではなく、雨水がどのように入り、どこへ流れる可能性があるのかを考えながら修繕方法を決める必要があります。

この現場では、目地の途中に木質部が露出していることに加え、上部から雨水が浸入した場合に、内部へ水分を引き込みやすい状態になっていました。
そこで、既存の状態を確認したうえで、雨水が木質部へ直接触れにくくなるよう目地内部を補修し、シーリングを適切に施工できる状態へ整えていきます。

大切なのは、「隙間を塞ぐこと」だけを目的にしないことです。
雨水の浸入口、内部への経路、下地の状態、そして万一水が入った場合の流れまで考えたうえで修繕することが、再発防止につながります。
完成すると見えなくなる部分だからこそ、株式会社眞愛ではこうした下地や目地内部の状態を確認しながら修繕を進めています。

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▲目地内部を補修し、シーリング・塗装まで完了した状態

サイディング外壁は、温度変化や湿度などの影響によって伸縮や動きが生じます。そのため、目地には建物の動きに追従できる適切なシーリング施工が必要です。

また今回のように、目地内部の納まりに問題がある場合は、表面のシーリングだけでなく、その内部で雨水がどのように流れる可能性があるのかまで考えて修繕することが重要です。
雨水を入れない。万一入った水は、内部に溜めず適切に排出する。

株式会社眞愛では、こうした「雨仕舞い」の考え方を大切にしながら、建物の状態に応じた修繕を行っています。

施工不良その5 小さな穴から大きな腐食へ

建物の不具合は、必ずしも大きなひび割れや破損として現れるとは限りません。
一見すると特に問題がないように見える建物でも、小さな穴や隙間から雨水が入り込み、長い時間をかけて内部の腐食につながっていることがあります。
今回の事例も、現地調査の段階では一見すると大きな異常がないように見えるベランダでした。

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▲一見すると大きな異常がないように見えるベランダ(現地調査時)

しかし、雨漏り調査では建物全体を眺めるだけではなく、雨水が入り込む可能性のある細かな部分を確認していきます。

特にベランダや外壁まわりは、防水層・笠木・手すり・外壁との取り合いなど、雨水の浸入口になり得る箇所が複数あります。
この現場でも細部を確認していくと、気になる箇所が見つかりました。

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▲ベランダ笠木に固定された物干し金物。固定部分を重点的に確認

現地調査で確認したところ、ベランダ笠木に物干し金物が固定されていました。
屋外の金物を固定するためにビスやネジを使用する場合、その固定部分は小さな穴であっても雨水の浸入口になる可能性があります。
特に上向きの面は雨水を直接受けるため、固定方法や防水処理の状態を確認することが重要です。

この現場では、物干し金物の固定部分を雨水浸入の可能性がある箇所の一つとして確認し、さらにその下側の状態を調べていきました。

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▲物干し金物の下側にあたる軒天(内部確認前)

物干し金物の固定部分だけでなく、その真下にあたる軒天を確認すると、塗膜の剥がれや下地の変色・膨れが確認されました。

表面に現れている劣化だけでは、内部の状態や雨水の浸入経路まで断定することはできません。
しかし、上部に雨水の浸入口となり得る箇所があり、その下側にも劣化が確認されたため、内部の状態を確認する必要があると判断しました。

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▲軒天を開口して内部を確認すると、木部の腐食と蟻害の痕跡を確認

軒天を開口して内部を確認すると、表面からは見えなかった木部の腐食に加え、梁周辺には蟻害の痕跡も確認されました。
雨水の浸入が長期間続くと、木部が湿った状態になり、腐食など建物内部の劣化につながることがあります。

この現場では、内部の状態を確認したうえで必要な補修範囲を判断し、安全に作業するための足場を設置して本工事へ進みました。

 

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▲物干し金物を撤去し、固定部分に残っていた穴を確認

足場を設置して安全を確保したうえで、物干し金物が固定されていたベランダ笠木周辺を解体し、内部の状態を確認しました。
固定部分には上向きに穴が開けられ、ボルト・ビスによって金物が固定されていました。屋外の上向き面に設けられた固定穴は、防水処理の状態によっては雨水の浸入口になる可能性があります。

 

▲固定穴から雨水が浸入する経路のイメージ図

▲笠木を取り外して確認した内部木部の腐食

解体して確認すると、固定部分周辺の木部には大きな腐食が確認されました。
今回の状態から、上向きに設けられた固定部分から雨水が浸入し、内部の木部へ影響を与えていた可能性が考えられます。

金物を固定するボルトやビスは、施工直後には問題がないように見えても、屋外では雨・紫外線・温度変化などの影響を受け続けます。固定部分の防水処理が十分でなければ、わずかな隙間から雨水が入り込む可能性があります。

この現場では以前、固定部分周辺にシーリングによる補修も行われていました。しかし、雨水の浸入口や内部の腐食を残したまま表面だけを塞いでも、根本的な修繕にはなりません。
小さな固定穴でも、長期間にわたり雨水が入り続ければ、内部では大きな劣化につながることがあります。

だからこそ株式会社眞愛では、表面に見えている穴や隙間だけではなく、その下で何が起きているのかを確認したうえで修繕方法を検討します。

さらに天井や壁などの裏側はこのような破壊検査でしか確認することができず、どの程度腐食進行しているか判断できる方はそうそういませんので、月日がたてば断つほど状況は悪化する一方となります。

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▲腐食が周囲へ広がっていることが確認できる

腐食は、固定穴の周辺だけではなく、内部の木部へ広がっていました。
外から見れば小さな穴でも、そこから長期間にわたって雨水が入り続ければ、建物内部では想像以上に劣化が進行することがあります。
このような不具合を防ぐためには、新たに金物などを取り付ける際にも、「この穴から将来、雨水が入る可能性はないか」「防水処理は十分か」という視点を持つことが重要です。

株式会社眞愛では、雨漏り修繕だけでなく、その後の工事によって新たな雨水の浸入口をつくらないことも大切な施工管理の一つだと考えています。
小さな穴でも、雨水の入口になれば、大きな腐食につながることがあります。

施工不良その6 屋根の上からクギを打つ=漏水確定

屋根は、建物内部へ雨水を入れないための最も重要な部分の一つです。
屋根材は、上から流れてくる雨水を下へ排出することを前提に、重なりや勾配を考えて施工されています。そのため、本来雨水を受ける屋根材の表面に不用意な穴を開ければ、その穴が雨水の浸入口になる可能性があります。

この現場では、一見すると大きな異常のない屋根でしたが、近くで確認すると、屋根材の表面に釘が打たれていました。

▲一見すると大きな異常がないスレート屋根

▲屋根材の表面に打たれていた釘

スレート屋根は、屋根材を重ねながら施工し、雨水を上から下へ流して排出する構造になっています。
通常、固定に使用する釘は、上に重なる屋根材によって隠れる位置に施工されます。

ところがこの現場では、雨を直接受ける屋根材の表面から釘が打たれていました。
さらに確認すると、この釘は単に打ち間違えたものではなく、浮いていた屋根材を上から押さえるために使用されたと考えられる状態でした。

問題は、釘そのものだけではありません。
釘を打てば屋根材には穴が開きます。また、年月が経過して釘が緩んだり抜けたりすれば、その穴から雨水が入り込む可能性があります。

屋根は完成すると、地上から細かな施工状態を確認することが難しい場所です。だからこそ、雨水の流れを考えた施工が重要になります。
下記の簡単なイメージ図で解説します。

 

▲屋根材を上から貫通する釘が、雨水の浸入口となる仕組み

スレート屋根は、一般的に屋根材の下にルーフィング(防水シート)、さらにその下に野地板があり、複数の層によって建物内部への雨水の浸入を防いでいます。
屋根材の下へ雨水が入り込んだ場合でも、ルーフィングが二次防水として働き、雨水を軒先側へ排出することが重要です。

しかし今回のように、屋根材の表面から釘を打ち、その釘がルーフィングまで貫通してしまえば、本来雨水を防ぐための層そのものに穴を開けることになります。
この現場では、同様に屋根材を貫通する釘が複数箇所で確認され、実際に雨漏りも発生していました。
もちろん、雨漏りは一つの原因だけで発生するとは限りません。そのため株式会社眞愛では、「釘があるからここが原因」と決めつけるのではなく、屋根全体の状態や雨水の流れ、ルーフィングなどの下層の状態も含めて確認することを大切にしています。

屋根の上では小さな釘穴に見えても、その下には建物を雨から守る防水層があります。
完成後には見えなくなる部分だからこそ、雨水がどのように流れるのかを理解した施工が重要です。

 

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