【FROSIO表面処理検査員・雨漏り診断士・一級塗装技能士】が管理監修を行なう店

お気軽にお問合せください

受付時間:AM8:00~PM19:00

0120-040-020

E-mail:shin-ai2017@outlook.jp

一見しただけでは分からない『手抜き工事の弊害』

新築もそうですが塗り替えやリフォーム時、業者採択において重要視するのが金額面かと存じます。
それもそのはず、ご予算あっての工事ですから当然安いに越したことはないと言えるでしょう。
しかし、安い金額で工事を行う業者側の腹の内には「とことん早く終わらせたい」という考え方も存在し、ときに消費者の想像をはるかに超えた欠陥工事となる事が多々あるのです。

某所 ブロック塀の悪い例.jpg

▲予備知識もなく塗装したであろう悪い例

こちらのページでは、弊社が確認した中でも特に印象の強い【手抜き工事】をピックアップしていきます。
大なり小なり、安いものには何らかの落とし穴がある、ということの良い例ですので参考にされると良いかもしれません。

施工不良その1 フクレの中から・・・

こちらのご物件には、外壁から外構に至るまでとても多くのフクレがありました。

外構 フクレ 63.jpg

▲塗膜にフクレが目立つ、外構のようす

フクレが起きる要因は多く存在するのですが、構造〜塗布材料・含水率〜施工時の気候まで、実にたくさんの事を理解していなければ塗膜膨れを避けることはできません。
街中の住宅の壁面でよく見かけるような小さなものから、壁全体に発生している多数のものまで、多くのオーナー様が落胆するような、フクレやハガレ。
塗装業者を相手取り、裁判沙汰が多いのもこんなことが原因かもしれませんね。
今回も気になった部分全面を除去(膨れているものから今後膨れてくるであろうものまで)している際に、とても看過できないものに出会ってしまいました。

63 中身.jpg

▲剥がし始めた旧塗膜の中に『根』が生えている

63 全景.jpg

▲色々な所に隠れ根あり

 

旧塗膜の中から植物の根が出てきました。
しかも根は現在進行形でコンクリート下地にしっかりと張り付いています。

考えられる原因として前回施工した塗装業者が、

● 高圧洗浄を適当にした

● 下塗りを塗っていない

● 未乾燥

● 根が生えた上にペンキを塗った   など

手抜き工事以外考えられる要因は皆無に等しく、残念ながら無責任な業者としか言いようがありません。
これに関して言うと、もはや「剥がしてみなければわからない」としか言えませんし、見積り段階では確認することができません。

ご縁があり工事依頼を頂いたのちの工事でしか、この部分を発見・是正することが出来ないのです。
しんあいペイントでは上記のような『何となく怪しいな・・』→『全面隈なく探し出せ』といった施工基準を設けており、見落とすことが無いよう心して作業に当たっています。

以下、弊社の下地処理のダイジェストです。

63 樹脂モルタル.jpg

▲根および死膜撤去後、下地強化〜モルタル補修

63 パターン付け.jpg

▲乾燥・硬化〜肌合わせ(ここまでが下地処理)

フクレの確認〜上記までの下地処理を行ってから初めて『一般の塗装作業』に入ります。
このように、見えない・気が付かないような場所も決して見落とすことなく、また再発防止に尽力することで、お客様をはじめ建造物へのご恩返しができる、大げさでなくそう断言できるのです。

施工不良その2 水をため込んだ防水層

漏水を防ぐためにある【防水】

本来、抜群の防水効果のあるものですが、新築時または改修工事の際、施工する職人さんのやり方次第では時として仇となる事があります。

立ち上がり 貯水1.jpg

工事途中の養生テープを貼ったベランダ防水

画像ピンク色のものは養生用のガムテープ(上の外壁を塗装するためのマスキング)、塗り替え工事のワンシーンです。
一見何の変哲もないベランダ防水の状況ですが、いつもの勘が働きました。

IMG_4118.jpg

指で押している部分は『立ち上がり』 風船のような感触

ベランダ床から外壁にかけて立ち上がっている部分に違和感を覚えました。

立ち上がり 貯水2.jpg

切り込みを入れ、排水を促してみる

立ち上がり貯水3.jpg

大量に出てきた液体。このような状態にも気が付く・気が付かないは職人次第

ここで無視してしまっては建物の為にならないので急遽切り込みを入れることにした所、案の定出てくる雨水。
しかもそれはヌメリを伴っている水です。
性質が変わってきている確たる証拠。
『防水層の中に入り込む雨水』というのは、ちょっと考えものです。
なお、当概住宅はコンクリート造でしたのでこのまま放置は不親切であることから、一旦撤去することにしました。

立ち上がり貯水4.jpg

めくってみると残念な結果に

剥がした防水の裏にあるのは、旧壁面でした。
おそらくは一回前の塗り替え工事の時に、防水床をかさ上げしたものと思われます。
これは非常に危険な施工法であります。
まず最も重要な、【水切り】がないのは残念ですね。
そして立ち上げた防水(今回剥がした部分)と外壁の境目にはシーリングのみが打ってあり、一旦すき間が開いてしまえば雨水の侵入経路が確保されてしまいます。
これでは経年考慮がなされていません。
やはり施工業者としては1次防水のみならず、最低限2次防水のことまでは工事科目に入れておくべきであると言えます。

このように、何年もたってから露見してくる非常に厄介な事例があとを絶ちません。
新築工事をはじめリフォームや塗り替え工事に至るまで、行政主導のもと採点制度等何らかのペナルティを採り入れなければ、この業界特有の「その場さえ良ければそれで良し」という悪習は無くなることはないでしょう。

施工不良その3 雨水の引き込み口

ほとんどの家にある軒裏天井、建築現場ではこれを略して 【軒天-のきてん-】 といいます。
この軒天、建物の上部にあり、その細かな部分までは地上から確認することは困難であります。

O様邸 軒天.jpg

大多数の家にある、【軒天】

この軒天ですが、一見なんの問題も無いように見受けられます。

しかし、メンテナンスのプロが見ると十中八九、問題だらけだったりします。

O様邸 軒天すき間 施工前.jpg

妻側と平側の軒天が交わる場所にある、直立した軒天

今回の施工不良は、上記の画像が対象です。
このような部分には問題が潜んでいることが多くあり、最初に行う現地調査(見積り)の時点で、特に注視する場所でもあります。
画像を見る限りよくある光景で、とくに、地上もしくはベランダからではその異変に気がつきにくい部分であり、お客様が建築にくわしい方でない限り、見落としてしまう場所でもあります。
それでは、至近距離から見ていきましょう。

O様邸 軒天すき間 アップ.jpg

赤丸内にある、タテに走る亀裂

亀裂があるのが確認できます。
この亀裂、切削施工を行なった結果、新築時から存在していることが明らかになりました。
そして、このすき間から雨水が浸入し続けており、周辺の建材(破風・幕板、釘、軒天など)を侵食しているのがわかります。
侵食の最たる理由は、新築時にすき間を埋めず塗装工事をし、結果として長年放置せざるを得なかった事です。
これではまるで、雨水を内部に引き込むための隙間をつくっているのではないか?と、疑ってしまうほどです・・・。

それでは、どのようにするのがベストなのでしょうか。
以下がその答えです。

O様邸 軒天すき間部分 シール後.jpg

『すき間を塞ぐ』

非常に単純明快で恐縮ですが、すき間を作らなければ良いのです。(先に記載した赤丸以外の隙間にも完全シーリング済み)
これは開いている部分を適宜塞ぐのがセオリーで、さらに新築時にしっかりと施工していれば尚よし、なのです。
塞ぎ方として、

1 亀裂幅に応じて、切り込みを施す(Uカットなど)

2 浸透性の高い専用下塗りを吸い込ませる

3 シーリングなど奥に向かって可能な限り充填する

4 下辺はふさぎ切らない事

ということが挙げられます。
逆を言えば、充填量が少なかったり付着性の少ない施工をしてしまえば、雨水浸入の再発を容易に誘発してしまいます。
もし、すでに傷んでいる場合さらに内部へのダメージが酷くなることが一般的で、大がかりな修繕工事をする必要が考えられる事からしっかりと押さえておきたいポイントだと言えるでしょう。
したがいまして、
●新築の際には、各所隙間が空いていないか、必ず施工会社に確認すること。
●塗り替えの際には必ず、塗装業者等に確実な『すき間埋め』をお願いすること。
が、肝要となります。(雨仕舞いとして埋めてはいけない隙間などもあるので注意)

そして、遅くとも10年に一度は雨漏り工事のプロにメンテナンス依頼をすることで、普段見ることの出来ない『進行型劣化』を発見することができ、お住まいに安心をプラスすることが可能となります。これが、建物を維持する秘訣であることに間違いはございません。

施工不良その4 一次防水の劣化時、壁内を荒らす『引き込み役』

外装にサイディングボードを用いた住宅。

DSCN1768.JPG

追従性のあるシーリングを同時施工することが多く、比較的揺れに強いのが特徴

 

建材にはそれぞれ長短はございますが、このサイディングボードという壁材、とても人気がございます。
人気の理由は、施工の速さや通気性付加、そして何よりも多くのデザイン(意匠性)を選べることから注文する方が多いのだと思われます。
わたくし個人的には、1次防水と2次防水との関係性 を良好に保つことができるのであれば、非常に理にかなった壁材だと感じます。(メンテナンスありき、という事)
ただし、新築時の施工方法に誤りや手抜きがあった際、不具合箇所の発見に大きな遅れが生じてしまうという危険をはらんでいるのも事実です。

IMG_8353.JPG

画像の住宅は、築年数よりも劣化度合いが大きかった

上記の画像、一見「ずいぶん傷んでいるなぁ・・」とは思っていましたが、いざ着手してみると案の定、いくつかの要因がありました。
(このページではそれらの要因には触れず、【一次防水劣化時、壁内を荒らす『引き込み役』】タイトルにある通りのポイントだけに着目していきます)

IMG_8427.JPG

既存の劣化シーリングを撤去した様子

板間目地にある古いシーリングは撤去するのが基本ですから、確実に削ぎ落していきます。
通常、画像のような青いフィルムに覆われた金属目地またはステンレスカラーの目地が出てくるのですが、今回は『出てきてはいけないもの』が出現しました。

IMG_8429.JPG

目地の設置不足(木質露出箇所)

IMG_8432.JPG

雨水が入り放題となる事は、想像に難しくない

流入した際の雨水を、できるだけ安全に下部へと流すための砦である目地(ハットジョイナー)が適切に配置されていない様子です。
画像ではベニヤ板のような質感の木が見えると思いますが、このような状態、あってはならない状況であります。
なぜこのようになっているのかは新築施工をしたハウスメーカーや工務店に聞いてみないとわかりませんが、水が入ってしまう状況となっている以上、私としては放っておくことができません。

さっそく、水の特性をうまく利用し、不具合の修正へと着手します。

IMG_8450.JPG

工程の途中風景(ピンク色の裏側は企業秘密にて・・・)

手抜き工事を目の当たりにしてしまった際には、複雑な方法を用い内部で造形を施すことが求められるのですが、いくつかの計算の中で修復方法を決定いたします。
その理由はこの後、こちらの目地の中へとシーリングを充填することから、『ただ単に修復(塞いでしまう事)すること』は禁じ手であり、プロとしては深く考えた上で施工内容を決めなければいけません。
重要なのは、
●2面接着であること
●上部から水の侵入があること
●裏側や内部への浸水が100%ない造りとすること・・・など。
後年おこり得るシーリング劣化を予測することも重要なポイントです。上記を理解せずに設置してしまうと、あとあと雨漏りしてしまうのでご注意ください。

IMG_8726.JPG

シーリング〜塗装を終えた様子

浮きや反りなど、『動きのあるサイディングボード』には厚みのあるシーリングを行う必要があるのですが、ハットジョイナーの不足があるような場合、特に強調した防水加工が求められるのです。
この考え方もまた、雨仕舞いといいます。

施工不良その5 小さな穴から大きな腐食へ

私が見て触って直してきた事象のほとんどは、一見すると特に変わった様子のないごく普通の住宅であることが大半を占めています。

DSCN1768.JPG
▲ベランダの様子(現地調査時)

ただ、「特に変わった様子はない」と思うのは建築経験の少ない業者の最たる例で、プロの場合だと所見でも気がつく事が多くあります。

IMG_8353.JPG
画像見出し

こちらのお宅様に初めてうかがった際、物干しの固定方法に違和感を感じ、被疑箇所として早速チェックを入れたのを憶えています。(ここだけではありませんでしたが)
この記事では物干しを設置した事による弊害のみにポイントを絞ります。

IMG_8427.JPG
▲ご契約後 破壊検査前(工事開始前

普段から雨漏り事例をみていると「上がダメなら下はもっとダメ」ということが手に取るように分かってきます。
ここも例外ではなく真下(真裏)にある天井の旧塗装がはがれ落ち、含水したボードが変色/膨張していました。

IMG_8427.JPG
▲早々に破壊検査を実施(本工事開始前

ご契約後、さっそく破壊検査をはじめたところ予想通り持出し梁周辺に蟻害(白アリ)の跡を確認。
上部のみが原因ではないことも念頭に置き、足場着工まで日を置きました。
なお、画像は時系列ではないため混乱するかもしれませんが一旦忘れてください。
 

IMG_8429.JPG

▲問題の物干しを撤去した

足場組み立て後、安全性を確保した上で『問題のある被疑箇所』を解体していきます。
これがベランダの笠木(手すり部分)に固定していた物干し部分の違和感の答えです。
上向きに穴が空いており、縦方向にボルト固定をしているのがわかります。
 

▲本件の漏水イメージ図

▲笠木を取り外した際の状況

過去の工事との事ですがこのような固定方法を行なってしまう施工業者がいることは想定内とはいえ、その後どうなるかを想定できる監督検査がなかった事が残念でなりません。
上から打ち付ける方法だと経年過程において、ボルトやビスなどはゆるみが生じてきます。
いちど緩んだ固定部材は自然に締まることはなく、どんどん緩んでいくため雨水を引き込むための排水部材と化すのです。

弊社にご依頼されるまでの間、大きめのシーリングで応急処置してあり、この部位に懸念を感じたオーナー様がご自身で処理されたとのこと。
ご自宅を大事にされているのが伝わってきます。
しかし上部からの雨水を吸水するような状況では、とても通常のシーリング補修では持ちません。

さらに天井や壁などの裏側はこのような破壊検査でしか確認することができず、どの程度腐食進行しているか判断できる方はそうそういませんので、月日がたてば断つほど状況は悪化する一方となります。

IMG_8450.JPG
▲狭小域から食い散らかしているのが分かる

わたしはこれまでに、大小問わずこのような事象をイヤというほどみてきました
後々、お施主様が後悔することがないよう、どんな工事をする場合にも「この業者は小さな欠陥を放置しないだろうか」「しっかりとした知識はあるのか」と、疑ってかかるように致しましょう。

施工不良その6 屋根の上からクギを打つ=漏水確定

屋根の役目・・・それは太陽光をさえぎり、雪の重みに耐え抜き、風を切る。
そしてもっとも大事なのは『雨を受け流すこと』に他なりません。
風向きによっては下から吹き上がることもありますが、雨水というものは天空方向からやってきます。
基本的な考え方からいうと、万物と同じく水も重力にともない地面方向へと流れていくのは理解に難しくありません。
下の画像をご覧下さい。

▲なんの変哲も無いスレート屋根

▲ただし、釘が打ってあるのが確認できる

いうまでもありませんが意識して頂くと一般的に屋根カワラというものは全て天空方向を向いている事が分かります。
上へ向けウロコのような連結形式で降雨を流しているのですが、この画像ではあろう事か上からクギを刺しているのが確認できますね。
これは単純に『釘を刺した』のではなく、浮いた屋根瓦を固定するために『釘で留めつけた』事に他なりません。
経年からそのクギが浮いてきているので確認しやすいのではないでしょうか。
この物件の屋根は相当古いものですが、当時の屋根業者の知識の中に雨漏りというワードはなかったものとみられます。

下記の簡単なイメージ図で解説します。

 

▲上方向から貫通させることは愚の骨頂である

一番上から、

  1. 屋根瓦(スレートの場合)
  2. ルーフィング
  3. 唐草
  4. 野地板

という順番にスレート屋根が葺かれているのですが、通常の工法で進めていけば2次防水(ルーフィング)の上層のみで雨水の浸入は留められる事になります。(経年するとそうもいかないケース多し)
つまり野地板より下層、居室内側へは漏水しないという考え方です。

しかし今回の状況のように上からクギを打ち付ければ瓦ごと打ち抜くことになるため、降雨のたび天井裏へ漏水する事になります。
建築関係者でなくともわかる、実に簡単な事ですね。

実際こちらの家では漏水事象が多発しており、貫通クギの数は15箇所以上あったと記憶しています。
その他の要因も多くありましたが、クギが原因であることはイメージ図にあるとおり紛れもない事実です。
このような部位一つにしても雨漏りや不具合に至るという、分かりやすい欠陥工事の例でした。

お問合せ・ご相談はこちら

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
0120-040-020

受付時間:AM8:00~PM19:00

対応エリア
小田原市を中心に約一時間圏内を目安にしています
箱根町/南足柄市/山北町/開成町/松田町/秦野市/大井町/中井町/大磯町/

代表ブログ

↑ 2015年〜2024年現在 代表ブログ 
(画像をクリック)

代表の片山です

tokon pf.jpg

しんあいペイント代表の片山と申します。当サイトはリフォーム・塗装・雨漏りに関する情報を載せております。改修工事や塗り替えをお考えの方は是非お読みになってください。

お気軽にお問合せください

お客様専用ダイヤル

0120-040-020

<受付時間>
AM8:00~PM19:00

施工(塗装工事)について

以下、施工方法や施工時における注意点を記載しております。↓   ↓   ↓   ↓

  • 足場

  • 水洗い

  • 養生〜マスキング〜

  • 屋根塗装

  • 外壁塗装

  • 基礎部分

  • シーリングについて

  • 付帯部

  • 内装

株式会社 眞愛

住所

〒250-0853 
神奈川県小田原市堀之内294-4

受付時間

AM8:00~PM19:00

マナーある職人募集

alesco_rogo.gif
f_logo kfkemikaru.gif
link_btn_nihonpaint.jpg

一番勧めたいシリコン塗料!

社会貢献団体・塗魂ペインターズについて

日本塗装名人社について

施工エリア

小田原市を中心に約30分圏内を目安にしています
箱根町/南足柄市/山北町/開成町/松田町/秦野市/大井町/中井町/大磯町/