工事保証書
2018.3.28 水曜日 晴れ
家を塗替える、という仕事に携わっておりますと、昔塗替えたペンキ屋さんの仕事内容が手にとるようにわかってきます。
10年以上前に外壁塗装工事を行ったお住まいの場合、良くあるのが【タスペーサー】を入れていないということで、ほとんどの物件がこれです。
シーリングもしないで、ただ色を塗ってあるだけ・・・ということも多々あります。
というか、きちんとした工事を滅多に見ることがありません(笑)
私たち塗装業者が見ればすぐに分かりますが、だいたいのお客様は知る由もないのではないでしょうか。
「あ、下塗り入れないで塗ってある」「異常な色落ちだな・・・アクリルで塗ったんでしょ」という判断は、やはり業者目線でしかないのかもしれませんね。
ただ、世の中の外壁塗装工事には『工事保証書』というものが存在しています。
会社によって保証内容や保証年数の違いこそございますが、施工会社の瑕疵(かし)があった場合に無料で直してもらえる強い味方です。
塗ったペンキが剥がれ落ちた場合などは、施工業者が責任を持って直しに来てくれます。
このような保証書を利用することもなく、次の塗装工事まで気づかないままでいるお客様があとを絶ちません。
では何故保証書を適切に使うことが少ないのか。
答えは簡単です。
それは、『お客様からすると、なにが瑕疵なのか判断がしにくい』ということです。
これをいいことに、業者サイドの瑕疵工事にフタをしっぱなし・・・と言うことになっているのではないでしょうか。
これを解決するのも簡単です。
施工業者に定期点検をしてもらえばいいだけの話。
その時に立ち会いをし、気になるところがあればドンドン質問をする。
こうすればお客様の代わりに業者がチェックをしてくれますよ。
というより、外壁塗装とはそういう仕様になっているはずです。
ちなみに弊社のお客様の多くはアフター点検時、いっぱい質問をくださいます^^
その際も一緒にまわって塗膜チェックを行います。
お客様「あの壁が黒くなっている。剥がれじゃないよね!?」
片山「あれはきっと虫ですよ。・・・・・ほら虫です(笑)」
といった感じでお客様と点検をしながら歩きますと、おたがいに安心できるな、と実感します。
ところで、本日はこんなことがありました。
外壁塗装前のシーリング工事を行っているのですが、見知らぬ業者による前回の塗替え工事の不具合に大変悩まされております(笑)
というのも、窓回りの旧シーリングが全体的に浮いており、気になってカッターで切り込みを入れてみたところ、非常にまずいものがあふれ出てきたんです。

旧塗膜が浮いているのでカッターを入れてみる
水が出てきました・・水です。もしかすると建物から出た涙なのかもしれません。
これでは防水性など無いようなもの。

全部剥がす

気になるところは全部撤去
そして、その上部が怪しいので撤去してみると・・・・ため息が出てきてしまいました。

撤去した旧シーリングを裏返してみる
剥がしたシーリング、昔のものですが裏側になにか付いているのが分かりますか?
これは『ホコリ』です。
このホコリ、本来シーリングの裏に付いていてはダメなもの。
なぜなら密着力が大幅に下がってしまうからです。
原因は、汚れた部分を掃除せずにシーリングをしたのか?もしくはプライマーを塗らずにいきなり施工したのか。
今ここでとやかく言うことではありませんが、やはり適当な工事を目の当たりにするのは不愉快でした。
・・・・もっとも今回の工事は、しんあいペイントがご依頼頂いている工事ですので、見て見ぬふりもできません。
シール工事の日程を延ばして大がかりな補修作業をやってます。
追加をいただくわけではないので、自腹です(T_T)
皆さま、塗替え工事をする前に、塗ってもらった業者に『点検』だけはしてもらいましょう。