劣化した(浮き・反り上り含む)サイディングへの徹底的な修復と遮熱・断熱塗装|神奈川県小田原市
神奈川県小田原市 M様邸 (脆弱サイディング 強度プラス工法)
築年数:11年
塗替え回数:はじめて
施工箇所:屋根・外壁塗装・シーリング・サイディング補強/復元・雨水壁内侵入経路への水流切り替え施工・バルコニー床コーティング・クリーニング等
ご依頼のきっかけ ホームページ
主なお悩み 経年劣化・コケ汚れ等
当初の劣化度 1・2・3・4・5

施工前

施工後
使用材料 屋根・ガイナ/外壁・水系ファインコートシリコン遮熱/付帯部・セミフロンマイルド/オートンサイディングシーラント/ウレアックスHG/その他
経年劣化をはじめ、夏季の室内温度上昇に悩まれていたお客様からのご依頼です。
現地はとても日当たりが良くとても明るい印象のたたずまいでしたが、やはり日当たりの関係上から各所に『サイディングボードの浮き・釘抜け・シーリング破断と欠落』などが多く見られました。
こういった場合、現地調査(お見積り)の時点では確認できないことが多々有り、その状況を慎重に分析する必要があります。
下調べの中で分かったことは、新築時の施工方法による不具合に強い日差しが相まって、上記の現象が起きていたものと推測し、最重要視する部分を『雨仕舞いとボードの強化』にシフトチェンジすることに致しました。
以下、施工一例を掲載します。
【工事 スタート】

▲足場掛け
【高圧洗浄 例】

▲屋根 施工前

▲屋根 洗浄

▲樋内洗浄(詰まり・コケの除去)

▲外壁 施工前

▲外壁 高圧洗浄
【屋根塗装 例】

▲屋根板金 漏水処理前

▲屋根板金 防水処理(不可欠作業 玉シール)

▲ガルバリウム屋根 表層研磨および清掃
(素地を出さないようにすることがサビを起こさないコツ)

▲ガルバリウム専用下塗り
(ハケ入れ。重なり部分奥への塗膜形成に必要)

▲同下塗り
(仕上げ同様、下塗りにも適切な塗装方法が必要)

▲ガイナ上塗り1回目・ハケ入れ風景
(断熱塗料の効果を確実に引き出すための必要工程)

▲上塗り1回目・ローラー塗布

▲上塗り2回目風景

▲上塗り3回目(適正厚み通過)
【各所 欠損および亀裂箇所例】

▲欠損例

▲サイディング欠損 復元の一例
【塗装前 不具合箇所の事前確認】




▲脆弱ポイントの調査・把握例
(足場を建てて初めて分かる不具合箇所もある。目視できる室内側への漏水とは違い、このような状態では壁内漏水が起こっていることも多々見受けられる)
【下地処理例】


▲シーリング施工前


▲全箇所 シーリング処理
【付帯部工程 一例】

▲軒樋 施工前

▲軒樋 研磨〜脱脂〜清掃

▲軒樋 中塗り

▲軒樋 仕上げ塗り
【細部工程 一例】

▲既存器具

▲撤去〜不具合補正
(塗料を漏れなく塗布するための秘訣。このような場所にも雨漏り対策が満足になされていない事が多い)

▲サイディングボードの下側への目止め剤塗りつけ
(雨水の停滞時間が長い部分。ここまで塗装することが大切)
【付帯部】




▲各種 付帯部 塗装風景

▲養生例:植栽

▲外壁 下塗り

▲ボード下部への塗装例(先述の延長)

▲中塗り(施工後)

▲上塗り

▲塗装完了後 撤去器具類の復旧例

▲仕上げ クリーニング風景

▲破風 施工前

▲完了

▲水切り 施工前

▲完了

▲樋 施工前

▲完了

▲軒裏天井・シャッターBOX 施工前

▲完了

▲屋根 施工前

▲完了(ガイナ厚塗り)

▲バルコニー床 施工前

▲完了

▲施工前

▲完了

▲外壁 施工前

▲完了

▲各所サイディングボード下部 塗膜チェック完了
築年数11年と、経年の浅いサイディング住宅。
このような劣化の少なそうなお住まいにおきましても、塗装工事をはじめてみると意外にも不具合が多いのが現実です。
理由としては、
①建築時の手順や工法が原因であるもの
②紫外線や風当たりの強い環境
が主として挙げられます。
外装リフォームをはじめとした営繕・修繕の専門家としては、塗装前や見積時点(現地調査)では確認しきれないような外装の弱点を何らかの方法にてあぶり出すこと、そして徹底的に修正していくことこそが、本当の意味でのメンテナンスだと思います。
例えばシーリング撤去や脆弱箇所の取外し(場合によっては一時的な壁面撤去)、漏水箇所の下調べや塗膜はく離など、時間と労力さえ掛けてしまえば発見できない事など皆無に等しく思います。
要は、本気で建物と向き合うことが、外装を正し、住宅内部の健康を守ることだと認識しています。
建物の健全化を行なった後、ようやく塗膜の強度や機能性に注力することができます。
本物件の屋根には【断熱塗料】を使用。
この塗料の最大の効能は、断熱性と遮音性です。
厚みをつければ付けるほど効果を発揮するため、何度も塗り重ねています。
そして壁面には表面温度の上昇防止、つまり太陽光の熱エネルギーを分散させ壁内への蓄熱を低減させる【遮熱塗料】を用いました。
こちらも厚みをつけて施工しております。
また、付帯部へは高級フッ素を使用していることから着工から完工まで一貫して、外装全体を過酷な外気から守るための条件全てが揃ったと確信しています。
お選び頂いた色に関しても蓄熱しにくい優しい色であることからも、この先ずっと良い状態を維持できるものと考えます。
すべての物件にも言えることでありますが、隅から隅まで徹底して調査+修繕をした結果、職人としてのスキルがまた一歩前進したことも大きな収穫となり、さらには徹底調査の重要性をも再認識することができました。
見て見ぬふりを絶対にしないのが、メンテナンス業者の本来のあるべき姿なのは明白でしょう。