取り外した器具等の、正しいビスの戻し方|防水性アップ
2020.2.21 金曜日
新築工事・塗り替え工事における決定的な違い────
未塗装の状態を塗装済みにするのが新築工事であり、それとは逆に塗装済みのものを更に上から塗装することが塗り替え工事です。
・・・と、大まかな定義はさておいて、細かな部分に焦点を当てますと見過ごしがちな盲点が出現してきます。
それは、付帯している器具・設備などが『あるか・ないか』の違いであります。
![IMG_2623[1].jpg](/_p/acre/26039/images/pc/93889c74.jpg)
▲新築塗装ではこのような器具など付いていない 外すことが必要となる
▲外壁の上部にアクセントとして用いられる飾り
ふだんから、可能な限り『取り外しては復旧』を繰り返している弊社ですが、今回の例として挙げるのは、建物の上の方に付いていることを多々見かける、飾りの復旧方法について説明したいと思います。
これは【妻飾り‐つまかざり‐】といって、現代では多くの住宅に装飾として利用されているアクセントパーツであります。
▲塗装前に取り外す事が、正しい施工手順
このようなパーツ(器具など)を取り外して裏まで確認することにより、亀裂や隙間等なんらかの不具合を発見する事ができる上、隠れた壁面を塗装することにより見えない所にまで手を加えることが可能なため塗装工事の際には必ず外すようにしましょう。(ご自宅をお持ちのオーナー様へ・・・左記のとおり、外すのと外さないのでは防水性や完成度に大きな違いが生じることをご念頭に置いておくと良いと思います)
▲塗装が仕上がった後のようす
黒い点々に見えるのは器具を固定するためのビス穴です。(雨の際、水が入らないように都度工夫をしております)
壁面も仕上がり、いよいよ妻飾りの復旧をします・・・・・・・・と、その前に。
▲復旧前のひと手間
開口箇所(ここでいうビス穴)に、そのままビスを戻してはいけません。
画像の白い点々は硬化するとゴム状に変質する『防水シーリング材』です。
復旧前にこの材料を穴の奥へと注入することで、器具を戻した際ビスと外壁が一体化し、雨水の侵入を防ぐことができるのです。
プライマー塗布後、該当箇所においてこの工程は必ず行ないます。
▲更にビスのスクリュー部分へも塗布する
▲確認しつつ打ち込むこと
▲程よくキレイにあふれる位が、防水上ベストな塗布量
施工前
施工後
以上が取り外した器具等の、正しいビスの戻し方|防水性アップの説明となります。
このように、取り外したものを戻すだけの行動一つにおいても、それぞれに重要な意味があり、決して見過ごすことはできません。
ちなみにこの作業に費やした時間は約1時間。
『無視して塗装し、手間をかけない』を選ぶか『きちんと外して安全を優先する』ことを選ぶのか。
それはご自宅を塗装する、施工業者の在り方にゆだねられます。