経年劣化が進んだ建物には、手間と時間が必要不可欠|サイディングボード例
神奈川県小田原市 I様邸
築年数:14年
塗替え回数:はじめて
屋根・外壁塗装・シーリング・サイディング補強/復元・バルコニー床コーティング等
ご依頼のきっかけ ご紹介
主なお悩み 経年劣化・汚れ等
当初の劣化度 1・2・3・4・5
税込工事価格帯:160〜170万円 |
施工前の様子
施工後
使用材料 屋根・パラサーモシリコン /外壁・水系ファインコートシリコン遮熱 /鉄部等・フッソUVコート溶剤など
弊社顧客様よりご紹介頂き、ご依頼を賜った物件です。
こちらの建物は経年劣化のほかに、新築時の施工不良による壁内への漏水が見受けられ、施工前には過去の漏水事例をもとに参照、徹底的な調査を必要とした物件です。
サイディングボードの特性として、一時防水であるシーリングが破断してしまえば内側へと雨水の侵入を許すこととなりますが、二次防水である防水シートがそれ以上の漏水を止めてくれます。
しかしその二次防水が、一体どのようにして設置されているかの判断はサイディングボードを取り外してみなければわかりません。
こと外壁塗装工事におきましては、内部への漏水や際立った腐食などがない限り『表面上の保護・美化』『一時防水のやり替え』に依存することが、ある種のセオリーとなっているため、はじめに徹底的な調査を要します。
普段より事前調査に余念はございませんが、今回は特に注力しました。
シーリングの未設置や隙間、雨水をボード内部へと誘引してしまう誤った設置方法など、調査により発見することができました。
該当箇所に特段注意をはらい適宜修正・補修・やり替えなどに時間を費やしたことで、塗装工事に至るまでに日数を要してしまいましたが、その甲斐あり無事に塗装工程を始めることができました。
以下、施工画像の一例を掲載いたします。
![IMG_3664[1].jpg](/_p/acre/26039/images/pc/b5c369a8.jpg)
▲足場
▲施工前 脆弱箇所の絞り込み
▲洗浄時ないし降雨時の要注意箇所特定
▲シーリング消滅箇所(経年による剥離)
▲雨水の侵入経路に多いポイントの事前チェック
▲各要所 洗浄水の流入防止対策実施
▲屋根 洗浄
▲外壁 洗浄
▲FRP床 洗浄
▲ボード不具合 調査例
▲胴縁探査後 ビス止め補強例
▲シーリング未施工になりやすいポイント例
▲手すり撤去例(隠れた場所に開口箇所あり)
▲既存シーリング 撤去
▲テーピング・プライマー塗布・シール施工中
▲各所シーリング設置後 補強例
▲既存シリコン 専用下塗り
▲屋根 施工前
▲脆弱ポイント・亀裂部特定
▲補修例(今回はシール補修)
▲塗装よりも特に重要な『釘・ジョイント部への防水処理』同時実施
(参考ページ屋根板金の水漏れ・風散防止シーリング)

▲補修部完全硬化後 下塗り(画像は二回目の下塗り)
▲遮熱中塗り風景
▲施工前
▲屋根 完了
▲外壁 下塗り
▲仕上げ中
▲器具取り外し(給湯器下部) 一例
▲器具内部塗装後 復旧例
▲外壁 施工前
▲外壁 完了
▲付帯部雨とい 施工前
▲完了
▲シャッターBOX 施工前
▲完了
▲天井 事前サンドペーパー研磨(密着力向上のための一手間)
▲塗装中
▲天井 施工前
▲完了
▲屋上ルーフバルコニー 施工前
▲完了
▲危険ポイント 施工前
▲各所完全防水 実施後一例
▲完成
施工後の壁面は深みを帯びた明るい色になり、塗膜量・防水性・各所見切りラインに至るまで丁寧に納まったと自負しています。
仕上げ塗装に至りましては、ご選択いただいた壁面カラーが、より一層映えるよう隠れた細工を施しながら過剰なほど丁寧な施工を心がけました。
見た目よりも下地の状況をメモにまとめ様々な角度から仮説を立て考察検証を実施し、そのうえで初めて補修工程に入ることにより間違いのない下地造りを行うことができるのです。
建造物とは、大小あれど実に多数の部材を用いて建設されていきます。
現在のところその部材を作品に仕上げていく工程を人間(職人・作業員)の手で行っています。
この何十〜何百といった細かな作業のうち、何か一つでも間違えて行えば何かしらの不具合が生じてくることから、気を引き締めて行わなければいけません。
新築・改修を問わず、作業従事者はこのことに全神経を集約し対応していくことで、ご依頼者様をはじめ建物そのものに対しても誠意を持った正しい工事を提供することができ、さらにはその思いと技術が合わさることで『プロフェッショナル』として存続できるのではないでしょうか。
私たち施工業者は、ご依頼くださるお客様ご家族がいつまでも健やかで、笑顔の毎日をお過ごしになる『家』の健康を守るため、日々その心意気を育むことが重要なのです。