文字という名の生きもの
2019.8.6 水曜日 晴れ
このところ、当代表日記の更新もさることながら当サイト全体の記事更新に至るまで、じつに3ヶ月もの間放置しており自身の虚弱さに驚きを隠せない、そんな近況でございました。
そして日々忙しく立ち回らせて頂き、ご依頼くださったお客様方へは感謝の念でいっぱいです。
さて、タイトルにもあります通り
【文字という名の生きもの】、
外壁塗装工事には何の関係もないような題名ではございますが、「いちペンキ屋のオヤジの戯言」としてお読みいただければ幸いです。
文字というのは便利なもので、古代より実際に言葉を発しなくても相手が読めさえすればどうにか伝えることができる、そんな便利な伝達方法の一つです。
しかし、時に「この文字の書き方ひとつ」で人様を喜ばすことから傷つけてしまう事、さらには騙すことすらできてしまう、そんな重要で且つフレキシブルな面をも持っている、とても重大なものでもあります。
そのようなことから私は、当サイトでもそうですがお客様方をはじめ弊社従業員に至るまで「文字の書き方・伝え方」に配慮し、事実と異なることのない文章作成に細心の注意を払っております。
「なんだ、そんな当たり前の事をいいたいのか」
と、申されることなかれ。
世の中には膨大な量の訴訟・対立・争いごとがあり、これらの多くはこのような『文字』が原因であるとも言われております。
そしてさらには、詐欺事件をはじめとした刑事罰を処されるような事由にまで発展しているとも。
まさに文字は、人類の想いが乗りうつった『生きもの』なのではないでしょうか。
先日、ある相談者さまから頂いた相談電話での出来事です。▼▼▼
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その方いわく、現在「塗り替え工事」をどこかの業者で行っている、とのこと ───────
もうすでに塗装段階に入ってると言い、完成間近でもある。
順調に作業は進んでいるものの、ある疑念が湧いてきたのでメールにて問い尋ねてみたのだとか。
『連日の雨の中ご苦労様です
(中略)
聞いた話によると、雨が降っている中では塗装作業を行ってはいけないと聞いたのですが、御社は毎日雨の中ペンキを塗っていました。これは大丈夫な事なのですか?』と相談者さま。
その業者からのメール
『(前略)
弊社の塗料は雨の中で使用しても大丈夫。
塗装作業を任せている職人にもそれなりの知識が入った熟練の者が施工している。
弊社オリジナルの工法だ。』と、業者。
「それは良かった」とお客様は思ったらしく翌日、毎日顔を合わせている職人さんに世間話がてら聞いてみたんだとか。
相談者さま「雨の中でも塗れるオリジナル塗料での作業、ありがとうございます。熟練の職人さんが担当してくれているので私は安心しているのよ」
するとその職人さんは
「雨でも塗れって言われてて大変なんですよ」
「オリジナル塗料?普通の塗料ですよこれ」
「自分はまだ見習い作業員です」と、そんな答えが返ってきた ──────。
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少し前の出来事であり、当事者ではない私としてみれば事実かどうかは分かりかねますが、メール文章を信じ切ってしまった相談者さまからの電話内容でした(さわりだけはブログ転用しても良いと許可を頂いています)。
言葉で聞けば、相手の真意もくみ取りやすいかもしれませんが、メールや手紙・新聞やインターネットなどの文字媒体からでは、発信者の本意にまで耳を傾けることは難しいのではないでしょうか。
じつは今日わたしも、そんな「文字という名の生きもの」に遭遇したような事例がございました。
【速報 旭川大VS星稜】
ネット記事の見出しです。
旭川大(あさひかわ まさる)選手VS星稜(ほし りょう)選手が対決する格闘技。
若くて強そうな名前の選手同士がボクシングで決闘するんだなぁと、ぼんやりとスマホニュースを眺めておりましたが、よくよく見ると甲子園球児たちの熱い戦いとのこと。
高校野球だとは一切思いませんでした。
・・・・・・・。
上記のように、知識が入っていなければ視覚から入る情報には疑念すら抱かないのも文字の魔力なり。
このような単純なことからも、閲覧くださる将来のお客様方へ決して間違った伝え方をしない様にしたいと強く思った、3か月ぶりの投稿でございました。

最近の片山。(不機嫌ではなく高温でぐったりしている)
今回もオーナー様居住中の室内珪藻土(左官)仕事を行っている
追伸
ご心配下さったOB客様、常々閲覧くださる皆さま、そして同業の仲間へ──
忙しいことにかまけ、皆さまへの唯一の発信の場である当サイトの更新を怠っており、誠に恐れ入っております。
ただ実際のところ、このように私は毎日自社職人の一員として、ご依頼いただいたお仕事へと真剣に取り組ませて頂いております。
以前から何一つ変わらず、です。
こうして職人街道を全うしていられるのも、こんな私を支えてくれている沢山の皆さまのおかげです。
わたしは今まで通り、やれるだけの事をやるまでであります。
こんなつまらない私と、私が作る当サイトに対し優しさをかけて見てくださる方全てに対し、心より感謝申し上げます。