屋根からの漏水を防ぐために必要な事
2018.8.19 日曜日
現在着工させて頂いている塗り替え現場の屋根───

施工前・下から見た棟頂部
画像は屋根の最上部にある『棟板金』という部分。
建物の中で一番高い位置にある板金部分です。
ここは、比較的雨漏り事故が起きやすい場所でもあります。
原因はというと、何らかの理由(地震等)で板金を止めている釘が浮いてしまい、該当部分からの滲水が続くことによって漏水に至る。
雨漏りがつづき内部の木材が痛む(腐る)ことが原因で、クギが抜けてしまい最悪の場合、強風などによりこの棟板金が飛んで行ってしまう事が考えられます。
つまり、雨漏りだけにとどまらず二次被害があるということが特徴とも言えます。

クギ部分のアップ(画像の部分は抜けてはいないもの)
飛来事故は物損だけでは済まないことから、絶対に阻止しなくてはいけません。
でもこれは、塗装工事の際に一手間加えることにより雨漏り発生を阻止することができます。
【板金シーリング】の例

棟板金のシーリング施工前(今回は塗装完了後に施工) |

養生後、専用プライマー塗布 |

シーリング完成 |

シーリング完成(全体風景) |

養生風景

全箇所シーリング処理完了
今回も数か所のクギの飛び出しがあったため、クギ再打ち込みをおこなってからの一手間となりました。
一手間、といっても工程的には簡単だとは言えません。
施工したシーリング(画像ではボタンのように見えるもの)が、経年により取れたりしないようにするための手順をはじめ、紫外線による劣化などを防ぐための工程を考慮しながら行うことがセオリー。
良質な材料を高い密着力にて施工することが求められるのです。
画像には載せておりませんが、経年に対し絶対に剥離しないようにするための特別な工法を用いております。
このような一手間が、建物をより長持ちするために欠かせません。
ちなみにこの部分の状態チェックは、ハシゴなどを用いて確認せねばならず、容易にできるものではありません。
危険ですから、ご自宅のこのような部分を確認する場合はお近くの塗装業者さんなどに診てもらうようにしてくださいね。
だいたい・・・新築工事のうちからクギ穴・ジョイントへのシーリング処理をしておけば、なんの問題もないんですけどね。