劣化した防水シートを補修するには(現場加工バージョン)

2020.6.1 月曜日


 

数々の住宅を拝見させて頂いておりますと、建物の角に劣化が集中している場合が多く見受けられます。

特に、「サイディングボードを用いた家に多い」という印象があります。

 

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▲外壁の角

 

画像はサイディングの角(出隅‐でずみ‐とも言う)、基礎周りである最も下に位置する部分です。

シーリング撤去中に、とあるアクシデントがありました。

 

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▲サイディングボードが外れる・・・

 

見た通り、ボードの一部崩落です。

これにはいくつかの要因があり、それらが重複することでこのような現象が起こります。

●新築時、きちんと固定されていない

●シーリング劣化

●雨樋などを固定する際、強く締め付けすぎている(画像内・右手のもの)

●ボード断面や微細クラックなどからの滲水・・・などが挙げられます。

 

今回の場合、上記の要因が重なりボード欠損が起こり、その状態を『既存シーリング』が辛うじて固定していた・・・という事になります。

まれに見かけることがありますが、良い状態とはいえません。

では、中を見てみましょう。

 

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▲やや短めの防水シートをめくると、中には空間が

 

私の性格上このまま放置してしまう事は許されないため、雨仕舞いに配慮した方法にて補修をすることに。

活きている上部サイディングボードを浮かせながら内側をめくり、ボード内部に3重構造に仕立てた強力な水切りシートをそれぞれ配備。

 

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▲1次防水へ、例えどんなに漏水したとしても、絶対に内部漏水しない方法の一コマ

 

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▲経年後の毛細管現象も考慮し、適宜すき間を空けることも忘れない

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最後に、新規シートをハット目地内側に畳み込み、サイディングボードを元に戻せば補修過程の終了

 

こうしてようやく、シーリング〜塗装工事に移行することができます。

このように、外側からでは見えない部分に対しても防水策を講じることで、リフォーム・塗替え工事完了後も長く安心することができます。

雨水の流れ方・壁の動き方を理解していれば、たとえ施工しづらい場所の補修方法でも、案外難しくないのです。

間違っても、ただ単にフタをするだけの補修方法ではいけません。

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