施工不良その3 雨水の引き込み口

ほとんどの家にある軒裏天井、建築現場ではこれを略して 【軒天-のきてん-】 といいます。

この軒天、建物の上部にあり、その細かな部分までは地上から確認することは困難であります。

 

O様邸 軒天.jpg

大多数の家にある、【軒天】


この軒天ですが、一見なんの問題も無いように見受けられます。

しかし、メンテナンスのプロが見ると十中八九、問題だらけだったりします。

 

O様邸 軒天すき間 施工前.jpg

妻側と平側の軒天が交わる場所にある、直立した軒天

 

今回の施工不良は、上記の画像が対象です。

このような部分には問題が潜んでいることが多くあり、最初に行う現地調査(見積り)の時点で、特に注視する場所でもあります。

画像を見る限りよくある光景で、とくに、地上もしくはベランダからではその異変に気がつきにくい部分であり、お客様が建築にくわしい方でない限り、見落としてしまう場所でもあります。

それでは、至近距離から見ていきましょう。

 

O様邸 軒天すき間 アップ.jpg

赤丸内にある、タテに走る亀裂

 

亀裂があるのが確認できます。

この亀裂、切削施工を行なった結果、新築時から存在していることが明らかになりました。

そして、このすき間から雨水が浸入し続けており、周辺の建材(破風・幕板、釘、軒天など)を侵食しているのがわかります。

侵食の最たる理由は、新築時にすき間を埋めず塗装工事をし、結果として長年放置せざるを得なかった事です。

これではまるで、雨水を内部に引き込むための隙間をつくっているのではないか?と、疑ってしまうほどです・・・。

それでは、どのようにするのがベストなのでしょうか。

以下がその答えです。

 

O様邸 軒天すき間部分 シール後.jpg

『すき間を塞ぐ』

 

非常に単純明快で恐縮ですが、すき間を作らなければ良いのです。(先に記載した赤丸以外の隙間にも完全シーリング済み)

これは開いている部分を適宜塞ぐのがセオリーで、さらに新築時にしっかりと施工していれば尚よし、なのです。

塞ぎ方として、

1 亀裂幅に応じて、切り込みを施す(Uカットなど)

2 浸透性の高い専用下塗りを吸い込ませる

3 シーリングなど奥に向かって可能な限り充填する

ということが挙げられます。

逆を言えば、充填量が少なかったり付着性の少ない施工をしてしまえば、雨水浸入の再発を容易に誘発してしまいます。

もし、すでに傷んでいる場合さらに内部へのダメージが酷くなることが一般的で、大がかりな修繕工事をする必要が考えられる事からしっかりと押さえておきたいポイントだと言えるでしょう。

 

したがいまして、

●新築の際には、各所隙間が空いていないか、必ず施工会社に確認すること。

●塗り替えの際には必ず、塗装業者等に確実な『すき間埋め』をお願いすること。

が、肝要となります。(雨仕舞いとして埋めてはいけない隙間などもあるので注意)

 

そして、遅くとも10年に一度は雨漏り工事のプロにメンテナンス依頼をすることで、普段見ることの出来ない『進行型劣化』を発見することができ、お住まいに安心をプラスすることが可能となります。

これが、建物を維持する秘訣であることに間違いはございません。

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