塗り替えが[10年に一度]とされている理由
2018.10.3 水曜日 くもり
よくあるご質問の一つとして、「次に行う塗替え工事のスパンはどの位??」というものがあります。
たいていの塗装店ではおおよそ10年に一度と言うでしょう。
その理由について弊社の見解をお話させて頂きます。
まずはじめに『塗膜自体は耐候性に富んだものを使用しているため10年以上持つものが多い』というのが私の見解です。
しかしこれには制限があり、まったく動かないようなものに塗布した場合という条件が付いてきます。
家(建物)は常に動き、その動きに追従しながら建っています。
日常で起きている揺れ・負荷のかかっている状況、そして寒暖差などから発生する収縮運動などにより、シーリングや壁材そのものに亀裂が生じてきます。
取り付け方法の誤りや加圧などが原因の割れ(施工前のクラック例)
物理的に動きが起きる場所=負荷がかかる(施工前の破断例)
これらは塗膜の強さとは無関係であり、これはこれで個別に補修する必要があります。
したがいまして、塗膜は10年以上持つが亀裂などの不具合の可能性はゼロではないという、矛盾するようなことが起きてしまいます。
これはシーリング製造メーカーさんも同じことを言っていますので、事例としてよくあることなのかもしれません。
数年前の材料よりも遙かに品質が高くなっているシーリング材。
ですが大きな揺れや建物の負荷にまで耐えられる物を・・・というのは、現時点では物理的に難しいと考えるのが一般的です。
そのため、できるだけ7年〜10年くらいを目途に点検を、結果次第ではシーリング工事を行うことが長期的な安定性、つまり住まいに対する最適な工事スパンであると考えます。