二宮金次郎さまへ
2018.5.10 木曜日 雨のち曇り
二宮金次郎さまへ
拝啓
酒匂の水も温かくなり始め、気がつけば春は過ぎ去っていきました。
多くの人のために身を粉にして動き回った偉大なるあなた様。
わたしが小さな頃から慣れ親しんだ、金次郎さまの存在。
大人になり事業を行うようになってから、改めてその存在を顧みるようになりました。
あなた様の幼少期からのご偉業、心底敬服しております。
現代のような便利な環境は皆無であり、平時から食に困るのが当たり前だった昔の日本。
無いところから生み出す(作り上げる)という、大人でもその発想が出ないようなことを具現化していたあなた様。
それはそれは並々ならぬ労苦の連続であったことと、今更ながら想像致します。
もし私が当時に存在していたならば卑屈になり投げ出していたかもしれません。
想像を絶する苦境の中で繰り出す良案に、当時の人々もたいそう希望の光を見いだすことができたのでしょう。
二宮金次郎さまの生家が弊社の近所にあるということに、誠に勝手ながら何かご縁のようなものを感じている限りでございます。
無から有へ・・・、不屈の精神にて乗りこえられたその壁に、この上ない強さを感じます。
あなた様を見習い、わたしも何か人のためになれる人生を歩みたい、そう考えるようになり年月が経ちました。
私事にて甚だ恐縮ではございますが、わたくしは塗装職人として多くの建造物を彩るために興した仕事、内装・外壁塗装専門店を生業としています。
この素晴らしき仕事を通じ、1人でも多くのお客様と出会い、キレイによみがえったお住まいを前に喜びを共有できることに感謝し、このことだけをこれからもずっと追求していきたく思います。
あなた様の偉大なる功績には到底及びませんが、これからも『積小為大』を胸に努力を重ね続けていくことを誓います。
敬具
平成30年5月10日
株式会社眞愛 代表取締役 片山伊祐